フライス加工方法
(1) 外周フライス加工:外周フライス加工には、コンベンショナルミーリングとフォワードミーリングの 2 つの加工方法があります。図5-6aに示すように、フライスの回転方向がワークの送り方向と逆の場合は従来のフライス加工と呼ばれ、同じ場合は登りフライスと呼ばれます。図5-6のb.従来のフライス加工では、切削厚はゼロから徐々に増加します。フライスの切れ刃は鈍い円半径 m を持っているため、切削開始時のすくい角が負になり、カッターの歯が移行面上で押し出されて滑り、ワークピースの表面に深刻な傷が発生します。冷たくて硬い層ができ、カッターの歯の摩耗が悪化します。また、瞬間接触角がある値以上になると、送り力の鉛直成分が上向きになり、ワークが浮き上がる傾向があります。ダウンミル加工中、カッター歯の切断厚さは最大値から開始され、押し出しや滑りの現象が回避されます。また、送り力の垂直成分は常にテーブルに向かって押し付けられるため、ワークのクランプが促進され、フライスの寿命と加工面の品質が向上します。
リードスクリューとナット対の間に隙間がある場合、送り力が徐々に大きくなり、作業台との摩擦力が大きくなると、作業台はスクリューロッドを左方向へ移動させ、送りムラが発生し、ひどい場合には、フライスが潰れてしまいます。従来のフライス加工では、送り力の作用によりリードスクリューとナット伝達面が常に接近しているため、フライス加工は比較的安定しています。
(2) エンドミル加工方法 エンドミル加工の場合、ワークに対する正面フライスの設置位置の違いにより、従来のフライス加工とクライムミーリングに分けることもできます。図5-7aに示すように、正面フライスの軸はミリング円弧の長さの中心に位置し、従来のフライス加工の上部と下部が等しく、対称エンドミル加工と呼ばれます。図 5-7b の従来のフライス加工部分は、上昇フライス加工部分よりも大きく、非対称従来のフライス加工と呼ばれます。図5-7cの従来のフライス加工の部分よりも大きい部分は、非対称サイドフライス加工と呼ばれます。図中、接線角度θおよび接線角度θは、通常のミーリング側に位置する場合は正の値であり、正方向ミーリング側に位置する場合は負の値である。
図 5-6 従来のフライス加工と上昇フライス加工
a) 従来のミリング b) クライムミリング

図 5-7 エンドミル加工時のクライムミーリングと従来のミーリング
a) 対称エンドミル加工 b) 非対称従来ミーリング加工および c) 非対称クライムミーリング加工





