切削抵抗
(1) 総切削力 総切削力とは、切削加工で発生する、ワークと工具に同じ大きさで逆方向に働く力のことです。平たく言えば、切削中の工具の切削に対する被削材の抵抗を指します。図2-6-12aに示すように、総切削力は常に切削層、チップ層および加工面によって発生する弾性変形力および塑性変形力と、チップとチップによって発生する摩擦力で構成されます。それぞれすくい面と逃げ面を持つ加工面。分析を容易にするために、総切削抵抗は互いに直交する 3 つの成分に分割されます。
1) 切削抵抗 F: 主運動方向の分力。工作機械の動力の確認や選定、工作機械の主動作機構である工具や治具の強度や剛性の確認や設計を行うための重要な基礎となります。
2) バックフォース F: 作業面に垂直な分力。加工精度や面粗さに影響を与える主な原因です。
3) 送り力 F: ワークを弾性的に曲げて振動を引き起こす送り方向の分力。これは、送り機構の強度をチェックするための主な基準です。
(2) 切削抵抗に影響を与える主な要因
1)被削材の強度や硬度が高いほど、せん断降伏強度が高くなり、切削抵抗が大きくなります。同様の強度と硬度の材料の場合、可塑性と靭性が大きいほど、切削抵抗は大きくなります。
2)カット量の影響。
(1) バックイーサ量と送り(/)を2倍にし、切削力を2倍にします。
(2) 送り速度 ('v') が 2 倍になり、切削抵抗が 68%~86% 増加します。
3) 工具の幾何学的角度の影響。すくい角 (y.) が増加すると、変形が減少し、切削抵抗が減少します。切込み角 (κ) が増加すると、バックフォース (F) が減少し、送り力 (F) が増加します。傾斜角(A)が減少し、Fが増加し、Fが減少し、切削抵抗Fが減少しました。大きな影響はありませんでした。
4) 工具摩耗の影響。逃げ面が摩耗して逃げ角がゼロになり、切れ刃が鈍くなり、逃げ面と加工面とのはみ出しや摩擦が激しくなり、切削抵抗が増加します。
5) 切削液は潤滑の役割を果たし、工具とワーク間の摩擦を軽減し、切削力を軽減します。 6) 工具材質の影響。工具素材と被削材との相性と摩擦係数が切削抵抗に影響を与える主な要因であるため、耐マッシュルーム性が高く、研削後の表面粗さ値が小さく、切削抵抗が小さい工具素材です。







